Happy New Year
新年あけましておめでとうございます。
2022年が始まりました。またもやコロナ禍でのスタートとはなりますが(そしてまた少し不穏な雰囲気を漂わせてきていますが…)、できることはある。そう思えるくらいには、考える日々を過ごしてきました。身に着けてきたこともあります。
1年目(2020)。まだ何もわからず、右往左往の2020年。ぼくたちが心掛けたのは、子どもたちが不安にならぬよう、また、子どもたちが自分で考えられるよう、「待つ」ということに徹しました。慣れぬオンライン、近づけぬソーシャルディスタンス。うまくいかぬことに不安を募らせるであろう子どもたちを見守り、あえて失敗することを見届けたりもしました。ただし、決してうまくいかないからと言って、新しいものを取り入れることを諦めたりはしませんでした。
2年目(2021)。テーマは「変わる」多くの大人たちが「元に戻す」ことを願っていましたが、ぼくたちは子どもたちに変わることを促しました。まだ発展途上ではありますが、”オンライン”も積極的に残す方法を模索しました。長期化する未曽有の危機を乗り越えたとき、元に戻っていることは果たして正解なのか?昨年の始まりとともに、ぼくたちがいちばんはじめに疑問に思ったところです。子どもたちのいく未来は、きっと元の世界ではなく、新しい世界なのだと思ったからです。
そして、3年目の今年(2022)。今年のテーマは「伝える」にしようと思います。「待つ」ことも「変わる」ことも、できるかぎり子どもたちが考え、自分たちで行えるよう、言葉にせず見守ってきました。2年間かけて蒔いた種が、昨年後半くらいから芽を出し、実を結び始めています。自分たちのこの2年を言葉にできる子たちが生まれ始めています。ぼくたちが何をしてきたのか?それを感じられる子が増えてきているように思います。
1998年に創立した秀英館は今年で24年になります。 学びには、子どもたち自身が主体的に関わらなければ成しえないことがあります。そして、そこへ導くのが教育を託されたぼくたちの務めであると思っています。ぼくたちは「つづける」ということを最大テーマにおく学び舎です。時間さえいただければ、かならずそれを結果でお示しできるという教育者としての矜持が、その意図を子どもたちへ伝えるということを邪魔していたかもしれません。「黙ってついてくれば、かならず成長させてやる」では、主体的ではありませんからね。。。
時代とともにぼくたちも「変わる」ことが必要なのだとコロナが気づかせてくれました。2022年は、この2年間の「答え合わせ」とぼくたちの行っていることの「意図」をしっかりと伝えていける1年間にしようと思っております。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
2022.1.1 秀英館・ぐらんどすらむ代表 蒲田 晃樹